青べか物語

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 随分以前からタイトルは覚えていましたし、舞台となった土地が
あたしにも馴染みのある所なので何時かは読んでみようと思いつつ
もう何十年もほったらかしでした。

 今回図書館で目にして、まるで長い間の宿題を果たす様な気分で
読み始めました。

 山本周五郎はなんだか手当たり次第に本を読んでいた頃、何冊か
まとめて時代小説を読んだのですが (おかげで個々の作品の区別が
付かず、頭の中に周五郎ワールドがなんと無く出来あがっている)
この本だけは何と無く読んだ気になっていて手が出なかったのであ
ります。

 で、どうだったかと言うと、今読んでみて良かったって感じです
かな。あたしが生まれ育った処がこの本にも地名だけが一度だけ出
て来る、つまり、物語の舞台にほど近い場所で、しかも漁師街に隣
接する処だったもんで、似てるんですよ、子供の頃周りの人たちが
喋っていた言葉に、勿論時代もだいぶ下って、これほどあからさま
に方言っぽくは無かったですけど。なんだかあのころ遊んだ友達の
おじいちゃんおばあちゃんがこんな話し方だった様な気がします。

 本の最後の方で、三十年後にその地を訪れた作者が、あまりに
変わってしまった事に戸惑った事が書かれていますが、あたしは
多分その頃産まれたんでしょうな。 なんだか、本の中の世界と
地続きの様な気がしてしょうがない。

 でもまさか、それから更に数十年後、あの場所に『夢と魔法の国』
が出来るとは、登場人物の誰も思わなかったでしょうな、あたしも
思いませんでした。 何にせよ、今日は昨日の続きで、昨日は一昨日
の続きで、或る一つの出来事がどんどん拡散して、元の姿が見えなく
なっても、その出来ごとの欠片は何処かに残っているもんなんだな、
なんて、一寸感傷的に思うのでした。
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暑さ寒さも

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 朝、新聞をポストまで取りに出るのにあんまり身構えなくても
良くなったな、なんて思ってたら、明日からお彼岸であります。

 うむ、確かにあちこちで遅れていた梅も随分咲き揃って、街を
通り過ぎる目の隅が結構カラフルになりました。

 何て事考えてたらコンナ処にアリャ、チューリップっすよね。
何年も前からなんですが、植えた覚えの無い所にチューリップ
咲き始めまして、枯れると何処に有ったか判らなくなる、それで、
トマトやらゴーヤやら植える時に土ひっくり返したりするんです
よね、その時にも特に球根見た覚えも無いんですけど、毎年この
時期、想わぬ処からこの葉っぱが顔を出すのであります。

  不思議だ・・・

 そう言えばこないだテレビでみたんですけど、ニワトリってのは
本来春に卵産むもんなんだそうで、イースターなんてのがこの時期
なのも、ナルホド納得であります。

 考えてみりゃ、梅の花が咲くのも、チューリップの芽が出るのも、
卵からヒヨコが孵るのも、みんな『復活』ですな。

 春ってのはそう云う季節なんだなア、と、思うのでした。

一年

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 あの日から一年が過ぎました。 先日、あの日に居合わせた
学校の体育館に又、調律にお伺いしました。

 きれいに磨かれた床や、天井、静かで明るい所でピアノの音
だけ聞いていると、ふっとあんな事なんか無かったんじゃない
かって気持ちになったりします。

 あのとき思った事、忘れた事、変った事、変らなかった事、
これからずっと考えて行くんだなア、と、思うのでした。

三月

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  三月や 廊の花ふむ 薄草履   蛇笏

 逃げる二月が終わり、三月になりました。皆様如何御過ごしの
事と存じます。 (ってこればっかり・・)

 昨日は雪降ったりしてまだ冬だね~なんて思ったんですが、
この辺りは冬型の気圧配置が緩むと雪、降るんですよね。
て事は、春めいて来たって事ですかね。遅れていた梅も其処此処で
咲き始めている様ですし。

 めくったカレンダー眺めると、『ひな祭り』 『彼岸』 『春分』
ナンテ文字が有ります。 『卒業式』 なんて書き込んであるお宅も
在るんでしょうなぁ、そんな季節になりました。

 因みに 1909年の今日、三月一日、日本初のチョコレートが
『森永西洋菓子製造所』(今の「森永製菓」ですな)で発売された
そうです。御存知でした?  アタシは知りませんでした・・・、
年々チョコレートとは縁遠くなってますんで、ええ・・特にこの時期、
ナンテひがんで無いで、今日はチョコレート、【自分で買って!】
食べてみようかなア、と、思うのでした。